男性は、日焼けをしている=カッコいい、ワイルド、モテそうなど、日焼けに対して良いイメージの方も多いですが、実は日焼けは後にトラブルを招く原因になります。日焼けは、ただ黒くなるだけではなく、様々な健康的・美容的害があるのです。
このページでは、日焼けの原因や影響、日焼け止めクリームの正しい知識、日焼けしてしまいシミになった場合の対策法を詳しくご紹介していきます。是非参考にしてみてください。
1.日焼けの原因
日焼けの原因と言えば、紫外線です。以前に比べ、紫外線の影響については認識されつつあるようですが、まだまだ知らない方も多いと思います。
オゾン層の破壊により、今まで以上に紫外線量が増加しています。その中で高齢化が進み、今後は光老化や発ガンといった、皮膚への紫外線の影響がますます増加すると考えられています。そこで紫外線に対する正しい知識が必要になってくるのです。
紫外線とは
太陽の光の中にはさまざまな波長の光が含まれており、地表に到達するものに赤外線、可視光線、紫外線があります。
この中で赤外線が一番多く、全体の50%以上を占めます。次に可視光線が続き、紫外線は約6%と少量です。しかしこの中で、皮膚に最も有害なのは紫外線です。
紫外線は波長が200~400nm(ナノメートル)のものを指しますが、この中でさらにUVA(波長が320~400nm)と、UVB(波長が290~320nm)と、UVC(波長が200~290nm)に3つに分けられます。UVCはオゾン層で吸収されるため、地表に届くのはUVAとUVB。つまりこのUVAとUVBの作用によって、皮膚は影響を受けることになります。
2つの紫外線波長|それぞれの特徴
UVA|肌老化の原因
表皮のさらに奥にある、真皮まで到達します。コラーゲンやエラスチン線維を破壊します。活性酸素を発生させ遺伝子を傷つける為、皮膚免疫力を低下させます。シミやシワ、ソバカス、たるみといった肌の老化原因となります。
ガラス、カーテンや衣服を通り抜ける為、知らず知らずのうちにダメージを受けます。さらにUVA波は雲も通り抜けるため、天気が悪いからといって、日焼け止めを塗らないとダメージを受けます。曇り方によっては、雲に太陽光が乱反射され、直射光よりも多く紫外線を浴びてしまうことにもなりかねません。UVA波を防ぐにはPAの高い日焼け止めを利用する必要があります。
UVB|皮膚ガンや炎症の原因
皮膚の奥にある表皮まで到達します。表皮のDNAや細胞膜を破壊し、表皮に炎症や火傷といった皮膚のトラブルを引きおこします。UVAのように緩やかに日焼けする紫外線とは異なり、非常に強力で、短い時間でダメージを与える紫外線です。
場合によっては傷ついた細胞が皮膚ガンに発展することもあるので注意が必要です。UVB波を防ぐにはSPFの高い日焼け止めを利用する必要があります。
紫外線の多い季節と時間帯|5・6月と10~14時は要注意!
紫外線が多い季節といえば、「夏」というイメージがあります。でも実は紫外線が一番多い季節は、5月から6月にかけてなのです。梅雨時期で雨だったり、曇りの日でも紫外線対策を 怠らないようにしましょう。
そして紫外線が特に多い時間帯は、午前10時から午後2時となっているようです。この時間帯を避けて外出することで、紫外線対策にもなります。
2.日焼け止めについて
紫外線を防ぐためには、帽子をかぶったり、日傘をさす、長袖を羽織ったりと、さまざまな方法があります。ただ、これらのアイテムを用いても建物や地面の反射により回り込んでくる紫外線や、素材を透過してくる紫外線を防ぐことは困難で、完全に防御することは難しいです。そこで皮膚への紫外線防御として最も効率がいいのは、日焼け止めクリームを直接皮膚に塗る事です。
男性にとってはなじみの少ない日焼け止めクリームですが、塗らずに海やプールに行き、ひどい日焼けに悩まされた経験もあるのではないでしょうか?皮膚の老化やシミ、皮膚ガンなどを防ぐためにも、日焼け止めは使用しましょう。
日焼け止めクリームには2種類ある!
日焼け止めクリームには必ずSPF(サン・プロテクション・ファクター)とPA(プロテクション・グレイド・オブ)の表示があります。
PA|シワやたるみ、肌老化の原因を防ぐ
PAは、皮膚を黒くするだけでなく、シワやたるみの原因となる紫外線 A 波( UVA )の防止効果を表すものです。
上から++++、+++、++、+と4段階の防止効果にわかれています。
SPF|炎症や皮膚ガン、ソバカスの原因を防ぐ
SPF は、シミやソバカス・皮膚ガンの原因となる紫外線 B 波( UVB )をカットする力を示しています。紫外線を浴びた時に、皮膚に赤い斑点ができるまでの時間を、何倍に長く出来るかを表したものです。SPF30の日焼け止めを利用した場合、赤い斑点が現れる時間を30倍に延ばすことができるということになります。
具体例
赤い斑点が現れるまでに20分程度かかる人がSPF30の日焼け止めクリームを塗った場合、20×30 = 600分。約10時間程度の日焼け止めの効果が期待できるということになります。
注意点
PAとSPFは日焼け止めクリームを、1平方センチメートル当たり2mgずつ皮膚に塗ったときの値となります。日焼け止めを正規の量塗った際、かなり白くなるため、薄く塗ってしまうことがあります。しかしそれでは日焼け予防効果も、本来の効果を発揮しません。SPFやPAの高い日焼け止めを使っていても、日焼け止めの効果を十分に使えないでいることになります。
また、夏の暑い日などは汗で日焼け止めが落ちてしまうこともありますので、小まめにたっぷりと日焼け止めを塗ることが必要です。
PAやSPFの高い日焼け止めは、紫外線に対する効果は大きい反面、肌への負担も大きくなります。PAやSPFの高い日焼け止めは、長時間海水浴や屋外でスポーツをする場合だけに使用し、日常生活であまり日に当たらない場合には、PAやSPFの数値の低い日焼け止めを使うといった、使い分けをする必要があります。
3.紫外線の影響|シミについて
紫外線を受けた肌の代表的なトラブルに「シミ」があります。一旦シミができてしまったら、男性の場合メイクでは隠せない場合が多いので、見た目にもずいぶんと老けた印象を与えてしまいます。
若いうちは肌の代謝も活発で、ケアをしなくてもそれなりに回復するものですが、30歳を超えると、日焼け肌のシミ化は確実に加速してきます。普段から素肌が基本だからこそ、シミ対策だけはしっかりと行いたいものです。
なぜシミが出来るの?
紫外線、加齢、ストレスなど、シミの原因は日常生活の中にあふれています。中でも特に影響が大きいと言われているのが紫外線によるものです。
肌が紫外線を受けると、メラノサイトという細胞が活発になり、皮膚を守ろうとしてメラニン色素を生みだします。肌の組織が紫外線によって傷つかないように、バリアを張るのです。このバリアが俗に言う「日焼け」という状態です。
ですが、日焼けをしてもいつの間にか肌は元の色に戻りますよね。それは、肌に一定の生まれ変わり周期(ターンオーバー)があるからです。ターンオーバーの周期は通常約28日(4週間)であると言われています。このターンオーバーが正常に行われていると、メラニン色素の沈着した角質は、一定の期間を過ぎると肌の表面からはがれ落ちます。
しかし、ストレスや生活習慣の乱れ、加齢などの要因によりターンオーバーがうまくいかなくなると、肌の表面にメラニン色素が定着しやすくなり、それがシミとなって表れてしまうのです。
シミの詳しい説明は【シミには8種の原因があった!シミの原因を簡単解説&すぐ出来る対策】をご覧ください。
出来てしまったシミはどうすればいいの?
出来てしまった顔のシミを改善するためには、大きく分けて代謝美白・還元美白・メラニン生成の抑制という3つの方法があります。この3つの方法を詳しくご紹介します。
代謝美白|水分を与えて、代謝を促進する
シミが出来る状態の肌は、とても乾燥し、そのバリア機能が落ちています。そうすると肌のターンオーバーが鈍り、顔のシミの原因であるメラニン色素が、肌にとどまってしまいます。
この状態を改善するために、まずは肌にたっぷり水分を与えるスキンケアを行いましょう。メラニン色素の排泄を促進するために、正しいマッサージやパックによる手入れも効果的です。皮膚のターンオーバーを高めるためには、食事から良質なたんぱく質を摂取し、十分な睡眠をとる生活習慣も大切です。
※この時強すぎるピーリングやマッサージは、逆効果になる場合があるので控えてください。
還元美白|ビタミンCを体内外から取り入れる
顔のシミは、メラニンが活性酸素や紫外線により酸化して茶色くなったものです。
この参加したメラニン色素を、元の無色の状態に戻す還元美白には、外側からビタミンCを使い、内側からもビタミンCを補うのが有効です。
ビタミンCを外側から補う方法は、実はビタミンCのスキンケア製品は、不安定で肌に浸透しにくいのが現状です。そこで期待されるのが、ビタミンC誘導体と呼ばれる成分です。ビタミンC誘導体は、ビタミンCの一部をリン酸塩に置き換えて、安定化させ、皮膚に入りやすく改良したものです。肌に浸透した後、肌の中の酵素の働きでビタミンCに変わり、メラニン色素の還元を行ってくれます。
ビタミンCは、肌の中でメラニン色素を還元するだけでなく、メラニンの合成を阻害したり、活性酸素を除去したり、毛穴をひきしめたり、コラーゲンの合成を促す効果もあります。内側からビタミンCを補うために、野菜やフルーツ・緑茶を積極的に、1日3回の食事で摂っていきましょう。ビタミンCの食べ貯めはできないので、こまめに取りましょう。難しい人はサプリメントから摂取すると良いでしょう。
メラニン生成の抑制|新たなシミを作らない!日焼け止めの使用
メラニン生成の抑制のためには、先ほど説明した通り、日焼け止めを塗るのが一番です。朝1度塗るだけではなく、一日に何回か塗り直すようにしましょう。
最近では付け心地の良い商品(ジェルタイプ、スプレータイプ)も増えていますし、以前のものより白くなりにくい商品も増えているので、男性にも使いやすくなっていると思います。そして選ぶ際はUVAにもUVBにも効果のある、日焼け止めを使用してください。
日焼け止めクリームだけでなく、太陽の下にでるときは、帽子、サングラスを身につける習慣をつけましょう。還元美白同様、ビタミンCの摂取もメラニン生成抑制に有効です。
いかがでしたでしょうか?美容だけでなく、皮膚ガンなどの健康も考えて、日焼けと付き合っていきましょう。
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